今年読んだ本まとめ。
一時期はビジネス書ばかり読んでいた時期もあったが、仕事関係の本はゼロになり、代わりにキャリアに関する本や趣味として読む小説が増えた。ベストは金閣寺。この本を「気持ち悪い」と切って捨てられる人生だったらどんなに良かったか。2025年は三島由紀夫を知った年になった。去年は33冊なので、大分読書量が増えた。暇なのかも知れない。
遡りやすいように引用ポストしているのだが、ホームページでは重複してしまう。まとめるなら別ポストにするか。あと、このまとめ方をするなら、通し番号をつけたり、著者名をツイートでもカッコ書きで後ろに記載するか。
- 1. イラク水滸伝(高野秀行)
- 2. 本当はちがうんだ日記(穂村弘)
- 3. 「好き」を言語化する技術(三宅香帆)
- 4. 凍りのくじら(辻村深月)
- 5. 雪のひとひら(ポール・ギャリコ)
- 6. オリエント急行の殺人(アガサ・クリスティー)
- 7. けものたちは故郷を目指す(安部公房)
- 8. 研心 坂下勝美の包丁(坂下勝美)
- 9. 悪いこと言わないから「起業」はやめておけ(中村真一郎)
- 10. 適職はどこにあるの?夢なしOLの「転職・休職・副業・起業」実践ストーリー(土谷愛)
- 11. 君がいない夜のごはん(穂村弘)
- 12. 苦役列車(西村賢太)
- 13. 青春を山に賭けて(植村直己)
- 14. いまどき京都職人カタログ(黒田正子)
- 15. 鍛冶屋 炎の仕事人(田中康弘)
- 16. 52ヘルツのクジラたち(町田そのこ)
- 17. 九月が永遠に続けば(沼田まほかる)
- 18. 高校生のための批評入門
- 19. 潤日(舛友雄大)
- 20. メイク・バンカブル!(黒木亮)
- 21. 金閣寺(三島由紀夫)
- 22. 時が止まった部屋(小島美羽)
- 23. 三体(劉慈欣)
- 24. 紅の豚 ジブリの教科書7
- 25. 共喰い(田中慎弥)
- 26. ちくま評論入門
- 27. 日本の原点シリーズ 土
- 28. すいかの匂い(江國香織)
- 29. 小銭をかぞえる(西村賢太)
- 30. トップレフト(黒木亮)
- 31. 仮面の告白(三島由紀夫)
- 32. ババヤガの夜(王谷晶)
- 33. 菌類の隠れた王国(キース・サイファート)
- 34. やりたい仕事の見つけ方(ゲイリー・グラポ)
- 35. 田舎暮らし毒本(樋口明雄)
- 36. 口に関するアンケート(背筋)
- 37. 本屋、はじめました(辻山良雄)
- 38. 100分で名著 金閣寺(平野啓一郎)
- 39. 金閣寺の燃やし方(酒井順子)
- 40. チベットのモーツァルト(中沢新一)
- 41. 動物化するポストモダン、ゲーム的リアリズムの誕生(東浩紀)
- 42. 二木先生(夏木志朋)
- 43. ねじまき鳥クロニクル(村上春樹)
- 44. 1973年のピンボール(村上春樹)
- 45. 陰陽師 醍醐の巻(夢枕獏)
- 46. 土 地球最後のナゾ(藤井一至)
- 47. ためらいの倫理学(内田樹)
- 48. 路草・朽花(川崎長太郎)
- 49. 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?(上田啓太)
- 50. 岬(中上健次)
- 51. 枯木灘(中上健次)
- 52. ししりばの家(澤村伊智)
- 53. 午後の曳航(三島由紀夫)
- 54. パーティーが終わって、中年が始まる(pha)
- 55. こころの処方箋(河合隼雄)
- 56. 青の時代(三島由紀夫)
- 57. 凪の人 山野井妙子(柏澄子)
- 58. 金閣炎上(水上勉)
- 59. 完全自殺マニュアル(鶴見済)
- 60. AI時代の最善手(一力遼)
1. イラク水滸伝(高野秀行)
水滸伝は大袈裟だけど大河と砂漠のイメージのイラクにこんな場所があるのは意外だった。高野さん面白いけど、ずっと手元に取ってある本はない。これも売る
— 半ねり (@hanbun_neri) January 12, 2025
2. 本当はちがうんだ日記(穂村弘)
自意識の強さを逆手に取ってネタにするのがうまい。「素敵レベル」「白馬に乗ったお姫様はまだ?」「私のリハーサル」。芋虫だった仮の私は蝶になる。そしてそのときエスプレッソの本当の風味を知るだろう。簡潔で文章もうまい。売ろうか少し迷う。5年前読んだ『君がいない夜のごはん』もよかったが、彼の自虐、弱男アピは自分に自身があることの証左だろう。若干モヤるのは当時も同じ。
読む https://t.co/cPWgly0jsL pic.twitter.com/Hc9VjsGNJ5
— 半ねり (@hanbun_neri) January 20, 2025
3. 「好き」を言語化する技術(三宅香帆)
良くも悪くも一般論。客観である必要はなく主観でよい、他人の意見に触れる前に自分の意見をアウトプットしろ、何がどうヤバいのか考えろ、プロとアマチュアの違いは修正の数。穂村弘とか文章うまいなと思わせる人も、簡単に書いているようでいて、何回も推敲を重ねてるんだろうな。
読む https://t.co/e7rBoaV0gu pic.twitter.com/uRdTTJyC4g
— 半ねり (@hanbun_neri) January 26, 2025
4. 凍りのくじら(辻村深月)
眠くてしょうがなかった。オープンチャットは普段だったら絶対手に取らないであろう本を知れるが、この本は読む気になれなかった。1ページ10秒くらいで読み飛ばした。何とか最後までページをめくっただけで偉い。こんな本久々。しかしこれに懲りずに新しい作家を開拓したい。
読む。が読み切れるだろうか… https://t.co/WB4i7MhRMs pic.twitter.com/zq4zaisR9G
— 半ねり (@hanbun_neri) January 27, 2025
5. 雪のひとひら(ポール・ギャリコ)
結局重要なのは「消費」ではなく「創造」で、それは多くの場合「仕事」と「子育て」なのだろう。雪のひとひらはどちらも成し遂げて生きる意味を知る。私は「ご苦労さまだった、小さな雪のひとひら。さあようこそお帰り」と迎えられるだろうか?かなり怪しい…
読む
雪のひとひら
ポール・ギャリコ https://t.co/syAdvdjl3l pic.twitter.com/yu4QV9mR5L— 半ねり (@hanbun_neri) February 1, 2025
6. オリエント急行の殺人(アガサ・クリスティー)
初めてのアガサ・クリスティだった『春にして君を離れ』がよかったので読んでみた。伏線を回収しながら一気に収束していく感じはさすが。記憶を消して何も知らずに読みたかった。
読む
オリエント急行の殺人
アガサ・クリスティー https://t.co/wZ5N2dPOqN pic.twitter.com/rKHDgB2zEX— 半ねり (@hanbun_neri) February 2, 2025
7. けものたちは故郷を目指す(安部公房)
「牧歌的神話は地に堕ち、峻厳たる現実が裸形の姿を顕現する。」とあるが、香月泰男や石原吉郎がシベリアのラーゲリで見た「人間」の姿。極寒の地で過酷を極め、いつ終わるとも分からない強制労働、同胞が同胞を裏切る相互不審、飢餓。およそ考えられる最も厳しい体験がしかし、人間と自由とが唯一存在する場所であり、真に絵を描く場所であるという矛盾。それは彼らを永遠に変えてしまったが、それをこの作品から感じることはできなかった。
読む
けものたちは故郷を目指す
安部公房 https://t.co/2jFGu62LEM pic.twitter.com/nepil5eFr1— 半ねり (@hanbun_neri) February 11, 2025
8. 研心 坂下勝美の包丁(坂下勝美)
仕事に悩んでいる。もう会社員は嫌だと思い昔好きだった包丁の本を読んでみた訳だが、楽な道では決してない。単純に鎬と刃先を平行に加工するのにも難しそう。ここまでやるのか?と正直めんどうに思うも、会社員より向いてるかも?という思いを捨てきれない。
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研心 坂下勝美の包丁
坂下勝美 https://t.co/UBewDAacEu pic.twitter.com/hq0LeYttET— 半ねり (@hanbun_neri) February 11, 2025
9. 悪いこと言わないから「起業」はやめておけ(中村真一郎)
転職してから経営者と話をする機会が増えた。スタートアップの起業家もいて、何となく考え方や立ち振る舞いにサラリーマンとは違う立場の違いを感じる。
日程調整はなるべく前のスロットを選ぶ。テレアポする。事前調査と雑談ネタを準備する。基本だし難しいことはないだけに、やるかやらないかの差が大きい。やってない。営業では話さず聞き出すって言うけどこれもやらないと分からない。鈍感力とかハードワークとか孤独とか無理と思う半面、その先にしか得られない喜びを見てみたいという気も。
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悪いこと言わないから「起業」はやめておけ
中村真一郎 https://t.co/wJoyQspQEO pic.twitter.com/6SEk1nRxFl— 半ねり (@hanbun_neri) February 15, 2025
10. 適職はどこにあるの?夢なしOLの「転職・休職・副業・起業」実践ストーリー(土谷愛)
「人生詰んでる?」にはもうYESと答えるしかないが、それでも今とは違う生活の可能性を探したい。朝起きるのが楽しみになるような充実した仕事。自己啓発本はバカにされがちだが、今の自分にはこれ以上に重要な問いは見つからない。クリティカル。
適職はどこにあるの?夢なしOLの「転職・休職・副業・起業」実践ストーリー
土谷愛 https://t.co/hczsJtUs9x pic.twitter.com/dZsyr7mSb8— 半ねり (@hanbun_neri) February 16, 2025
11. 君がいない夜のごはん(穂村弘)
自意識過剰で臆病なくせにプライドが高い1番めんどくさいパターン。回転寿司でウニを頼むことが恥ずかしいという気持ちも私は分かるが、解説の人は理解不能のようだ。そういう人にしか気付かない日常のあれこれ。弱みは強み。着眼点も文章もうまい。10年ぶりくらいに読み返したが売らずに取っておく。
君がいない夜のごはん
穂村弘 https://t.co/ANoocNkkHl pic.twitter.com/GcdgljUpx9— 半ねり (@hanbun_neri) February 24, 2025
12. 苦役列車(西村賢太)
嫌な奴が感すごい。真面目に努力する訳でもないのにプライドはだけは高く、その矮小な自尊心を満たすために親の犯罪に責任を転嫁し、ほとんど唯一の友人に対しても卑屈にあざとく憎みながら依存する。実際にいたら(ちょっと思い当たる人がいる)近寄りたくない。
しかし私はこの北町貫多に「勝てる」だろうか?経済的にも社会的にも私の方がマシであることは確かである。Perfect daysの平山のようにそのような世俗的な欲望から自由になろうとしている訳でもなく、貫多自身はむしろ拘泥している。しかし、なぜか彼に「勝てる」気がしない。
苦役列車
西村賢太 https://t.co/8LVQeoAeNs pic.twitter.com/OptVoTfXca— 半ねり (@hanbun_neri) March 1, 2025
13. 青春を山に賭けて(植村直己)
登山は山野井さん中心に読んできたが、この本は響かなかった…平地より一瞬のミスで死に至る垂直の恐怖を感じたいからかも知れない。この本ではグランドジョラス北壁くらいか。1960年代に世界を旅する様子は楽しいし衝動に突き動かされているとも思う。定職を持つことを重視しているのもちょっと意外
青春を山に賭けて
植村直己 https://t.co/kMEDUfDFRs pic.twitter.com/LKWOhxelJW— 半ねり (@hanbun_neri) March 8, 2025
14. いまどき京都職人カタログ(黒田正子)
黒いものも上司が白いと言えば従う世界は会社員も一緒とはいえつらい。3年間本当に炭切りだけ。本当にそれだけ。志願者に本心からやめておけと忠告。何となく少しくらい収入がある気がしていて冷水浴びせられた感じ。
ものにもよるが仕事として成立しない。他に仕事を持ちつつ半分趣味や神様へのご奉仕として続けている。よほど好きでなければ続かない。左官は伝統建築でなければマイルドヤンキー多いイメージもある。何がしたかったんだっけ?という気もする一方で少しでも「やってみたい」という気持ちは貴重。
いまどき京都職人カタログ
黒田正子 https://t.co/2fzWx14VUp pic.twitter.com/wPucLpZYdl— 半ねり (@hanbun_neri) March 9, 2025
15. 鍛冶屋 炎の仕事人(田中康弘)
文化的成熟度が上がるにつれ安価な使い捨てから多少高価でも歴史や物語、大袈裟に言えば思想のようなものに価値を見出す人が増えてくる気がする。そういう人に製品を届けて喜んでくれたら嬉しい気がする。希望的過ぎるだろうか。
鍛冶屋 炎の仕事人
田中康弘 https://t.co/vIiJgBX9gj pic.twitter.com/CrEYMp5Vgp— 半ねり (@hanbun_neri) March 15, 2025
16. 52ヘルツのクジラたち(町田そのこ)
白馬に乗った王子様を待つ悲劇のお姫様。王子様は自分のせいで自殺し、52の虐待の事実も自分の行動を正当化するための道具でしかない。52はどこまでもいい子ちゃん。毒親になりそう。男性向けポルノを読んだ女性の気分が少し分かる。売る。
52ヘルツのクジラたち
町田そのこ https://t.co/s2CKuYsuKX pic.twitter.com/elpz74UqPh— 半ねり (@hanbun_neri) March 22, 2025
17. 九月が永遠に続けば(沼田まほかる)
九月が永遠に続けば
沼田まほかる主人公の周りで不幸が続発する。一見全く無関係なそれぞれの事件を調べる内に、隠されていた嘘と秘密が明らかになり1箇所に収斂していく。久々にネタバレ厳禁の続きが気になる力のあるミステリー。売るけど、同じ作者の作品を今後読むかも知れない。 https://t.co/bEABXJawcn pic.twitter.com/wXm33oL5ZB
— 半ねり (@hanbun_neri) March 30, 2025
18. 高校生のための批評入門
高校生のための批評入門
高校の教科書にあったような小論文集。本論を理解するための問いと解説が付いていて、それが救い。しかし読むのにめちゃ時間かかった。「一度知って忘れたものが教養」というが、果たして「知った」と言えるだろうか。単に文字を追っただけという気も… https://t.co/ii9qELeCDw pic.twitter.com/gY23XoqwCW
— 半ねり (@hanbun_neri) April 12, 2025
19. 潤日(舛友雄大)
潤日
舛友雄大わざわざ日本に来る理由が分からなかったが、中国の政治経済社会的な制約は日本からは想像つかないほど強い。例えばボロボロの肉まんをツイートした人は習近平が庶民的な店で肉まんを食べたことから政権批判と取られ懲役1年。日本の自由さは愚かかも知れないが素晴らしいのかも。 https://t.co/sPhF9dIGyf pic.twitter.com/cZngq19ark
— 半ねり (@hanbun_neri) April 19, 2025
20. メイク・バンカブル!(黒木亮)
メイク・バンカブル!
黒木亮読み始めたばかりだが、幹事銀行の参加銀行や借り手との契約交渉の現場で、実際にどのようなやり取りがなされているのか。担保航空機が政府に徴発されたときの扱い、イスラム法との関係、交渉後の仲間との愚痴まで、国際金融の現場の息遣いが聞こえてくる。すごい。 https://t.co/cDYSYarPNf pic.twitter.com/wh8p8QnqLG
— 半ねり (@hanbun_neri) April 19, 2025
21. 金閣寺(三島由紀夫)
金閣寺
三島由紀夫すごい。拒否感を示す人も多いが、ここに描かれる暗い欲望は破壊衝動は世界と自分との関係性に悩む人なら誰しも覚えがあるだろう。不評を買うことの多い最近のオタク的作品の、それでも社会との関係性を前向きに築くことを諦めない姿勢がいじらしくすら感じられる。再読するかも https://t.co/Xpl7LVD3J0 pic.twitter.com/9y6ckGkny8
— 半ねり (@hanbun_neri) May 11, 2025
22. 時が止まった部屋(小島美羽)
時が止まった部屋
小島美羽再読。5年前に読んで売ってまた買った。養生テープで壁に書かれたゴメンの文字、棚に貼られたケロッピのシール、冷蔵庫の就職相談会のチラシ、いつか使うかも知れない客用布団。最期に見る夢をいくらで買いますか?https://t.co/E0TS3C9cgB… https://t.co/4JvhUgM6pT pic.twitter.com/cGjYk24RmN
— 半ねり (@hanbun_neri) May 17, 2025
23. 三体(劉慈欣)
三体
劉慈欣久々に読むのを諦めた。後半300ページくらいはパラパラめくった程度。すごいすごいって聞くけど、そんなにすごいだろうか…?凝った文体の割にシナリオが陳腐なように感じてしまうからだろうか?シナリオもよく理解してないが、ちゃんと読む気になれなかった。 https://t.co/9bVut7Jdsg pic.twitter.com/upE1pYPSWC
— 半ねり (@hanbun_neri) May 24, 2025
24. 紅の豚 ジブリの教科書7
紅の豚
ジブリの教科書7好き過ぎて購入。ポルコ達の幼児性を指摘する意見もやはりあるが、「大人になれなかった」のではなく「大人であることから降りた」存在。それが宮崎駿にとっての「見果てぬ夢」なのだろうか? https://t.co/kH4fg1RP7X pic.twitter.com/Rw00InqsCY
— 半ねり (@hanbun_neri) May 25, 2025
25. 共喰い(田中慎弥)
共食い
田中慎弥遺伝や環境といった宿命を個人は克服できるのか?という問いに、息子ではなく母親が答えを出すという意外な展開。これでは主人公の呪縛は解けず川辺から出られず千種を殴るだろう。なんとなく父と息子の話な気がしてた。女性におすすめ(?)。 https://t.co/ip5Oo82RuY pic.twitter.com/cGdZAcFETv
— 半ねり (@hanbun_neri) June 1, 2025
26. ちくま評論入門
ちくま評論入門
全く新しい観点というものはなかったが、日常的に感じていることの言語化という意味ではよかった。芹沢俊介は「自分が選んだのではない受動性がイノセンスであり、虐待や暴力もイノセンスによって正当化される。私が値段の高い米を捨てたのではない、私が米に捨てられたのだ。 https://t.co/ukcADcA5Ed pic.twitter.com/PeMyX3DxCk
— 半ねり (@hanbun_neri) June 11, 2025
27. 日本の原点シリーズ 土
日本の原点シリーズ 土
左官の求人を見てやりたくなったが、なぜ左官?という問いに答えるために購入。市場環境は相当厳しいらしく、全体的に土壁の魅力の再発見に軸足がある。吸湿性とかだがやはり風合いは魅力。読書後、壁が気になるようになったが、なぜ左官?と言う問いへの答えには至らず https://t.co/9XbOxTW9hd pic.twitter.com/jWRp9ca9dj— 半ねり (@hanbun_neri) June 15, 2025
28. すいかの匂い(江國香織)
すいかの匂い
江國香織バニラアイスの木べらの味、おはじきの音、すいかの匂い。そういった甘いノスタルジーを期待すると刺される。子供の頃に抱く真っ赤な剥き出しの殺意、恐怖、違和感。結合双生児、変質者、毒親、いじめ…。社会性や倫理意識に埋もれてしまった生々しい記憶を呼び起こす。 https://t.co/oMo6dLsxQ7 pic.twitter.com/cm2K23qxkG
— 半ねり (@hanbun_neri) June 22, 2025
29. 小銭をかぞえる(西村賢太)
小銭をかぞえる
西村賢太苦役列車に続いて2冊目。カッとなってしまう感覚が懐かしい。子供の頃は感情に任せてぶちまけていたが、いつの頃からか噛み殺すようになった。それはそういう母を見てきたからかも知れない。「後から謝るくらいなら、最初からやらなきゃいいのに…」と憎みながら。 https://t.co/h3DAx3zweY pic.twitter.com/xiNZi2Vs4W
— 半ねり (@hanbun_neri) June 23, 2025
30. トップレフト(黒木亮)
トップレフト
黒木亮メイクバンカブル!に次いで2冊目。金利の交渉やイスラエル系銀行との関係など超具体で手触り感があるどころか、自分が国際金融に詳しくなった気にすらなる。規模の大きな融資をまとめ上げた歓びは一入(ひとしお)だろう。羨ましい。しかひその大半は交渉・調整。 https://t.co/vQo2pcqlG6 pic.twitter.com/I0alpNh2Gf
— 半ねり (@hanbun_neri) July 12, 2025
31. 仮面の告白(三島由紀夫)
仮面の告白
三島由紀夫読んでいるが金閣寺ほどの衝撃はない。同性愛が抑圧されていた時代のものであり、現代ではあまり響かないのでは?と思う半面、彼が疎開先の園子を訪ね「正常化」を試みる場面になり少し緊張している。惨たらしく破滅するだろうが… https://t.co/DeNSClpJe4 pic.twitter.com/IXEQjMujjh
— 半ねり (@hanbun_neri) July 26, 2025
32. ババヤガの夜(王谷晶)
ババヤガの夜
王谷晶「ババヤガ」は作中に出てくる森の魔女。真面目ゆえに逃げずに頑張らないといけないと思う周りの人達を見てきた王谷さんは、NHKに「逃げることはあまり良くないものとして捉えられがちだと思いますが、自分は逃げるのも1つの手段だと思っています。」と答えている。 https://t.co/Xxw91FvAIn pic.twitter.com/4srAXRsOfQ
— 半ねり (@hanbun_neri) August 3, 2025
33. 菌類の隠れた王国(キース・サイファート)
菌類の隠れた王国
キース・サイファート迷ったら買うの原則に則って買ったけど、久々に読み切らずに売った。菌糸のネットワークが土中に張り巡らされているのは知っていたが、養分を自分の苗木に優先的に供給してるとは知らなかった。ちゃんと読めば気づきの多い本なのかも知れないがダメだった。 https://t.co/4ZVnT8IYKL pic.twitter.com/fVqLFcetpT
— 半ねり (@hanbun_neri) August 5, 2025
34. やりたい仕事の見つけ方(ゲイリー・グラポ)
やりたい仕事の見つけ方
ゲイリー・グラポよくある自己啓発本。幼少期の体験や今の自分がやりたいことから今後の仕事を具体化しアクションする。そうだよね、という感じ。ChatGPTにワークの結果を入れるとフィードバックくれて助かる。自己PRとか志望理由とかで苦戦してる人はAI壁打ちおすすめ。 https://t.co/CAi0M65OOZ pic.twitter.com/Bh4chgQZFg
— 半ねり (@hanbun_neri) August 8, 2025
35. 田舎暮らし毒本(樋口明雄)
田舎暮らし毒本
樋口明雄愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶというが、著者の経験は歴史の一部だろう。著者は北杜市に移住するのだが、ログハウスのセトリング(木材の収縮)による隙間、雨漏り、浄化槽の悪質業者、薪ストーブの薪割りなどの他、狩猟者の無断侵入や近所での発砲、猟犬による愛猫↓ https://t.co/bEM3VAb5JX pic.twitter.com/fpLGky3DH0
— 半ねり (@hanbun_neri) August 16, 2025
36. 口に関するアンケート(背筋)
口に関するアンケート
背筋『近畿地方…』がよかったので購入。音声ファイルの日時や話す順番、後から分かる事実、あえて謎を残す構成なんかがうまく、ネットには考察記事も多い。自分で読み込めば分かる部分もあるだろうがYoutubeで済まそうかと。 https://t.co/6aBs3FsGoz pic.twitter.com/WgbksRVr18
— 半ねり (@hanbun_neri) August 17, 2025
37. 本屋、はじめました(辻山良雄)
本屋、はじめました
辻山良雄いい本。大手本屋を退職し荻窪にTitleという個人書店を開業した話だが、書店経営というビジネス書とも読めるし、本を巡る文化論的な面もあるし、起業・キャリア論としても読める。 https://t.co/MXtkZdNYAw pic.twitter.com/35zGSWK8w8
— 半ねり (@hanbun_neri) August 24, 2025
38. 100分で名著 金閣寺(平野啓一郎)
100分で名著 金閣寺
平野啓一郎柏木が認識ではなく行動で世界を変えている(ように見える)こと、南泉斬猫における認識と行動の立場の転換、住職が戦後社会そのものであることなど、肯定と新しい発見がある。いつか私なりに金閣寺をまとめたい。その時まで手元に置いておく。 https://t.co/dRFBVn6TsH pic.twitter.com/xX8mDPRG7g
— 半ねり (@hanbun_neri) August 24, 2025
39. 金閣寺の燃やし方(酒井順子)
金閣寺の燃やし方
酒井順子官僚の家に生まれ東大、大蔵省と「表日本」のエリートコースを歩んだ三島。一方、福井の赤貧の家に生まれ、口減らしのために寺に出され「裏日本」を這いずった水上。この観点で見ると水上版の金閣寺を支持したくなる気持も分かるが、決定的に重要なのは三島は女にもてず https://t.co/wb7RxQHrgZ pic.twitter.com/nVT9AnMeIb
— 半ねり (@hanbun_neri) August 31, 2025
40. チベットのモーツァルト(中沢新一)
チベットのモーツァルト
中沢新一悩んだが途中で打ち切ることにした。このまま無理に読んでも理解できることがほとんどなさそうなので…。読書は「新しい視点を獲得する旅」であり、『気流の鳴る音』と同じように、この本にもそれを期待したが無理だった。理解できない。サンクコストを無視した。 https://t.co/qjwBkEurpE pic.twitter.com/xXDeWDkBhV
— 半ねり (@hanbun_neri) September 6, 2025
41. 動物化するポストモダン、ゲーム的リアリズムの誕生(東浩紀)
動物化するポストモダン
ゲーム的リアリズムの誕生
東浩紀個人の人生を意味づける大きな物語が失われ、他者を必要とする人間的欲望が後退し、動物的欲求が大きな役割を果たす現代において、それでも人間的に生きるためにはどのように世界に接すればよいのか?問題意識は分かるのだが、答えはよく分 https://t.co/JB2jbeMODX pic.twitter.com/OT7Ov1Dbeq
— 半ねり (@hanbun_neri) September 7, 2025
42. 二木先生(夏木志朋)
二木先生
夏木志朋読書のオープンチャットに参加すると自分では絶対手に取らないであろう本に出会える。この本も絶賛するメンバーがいた。クラスで疎外されている主人公が誰からも好かれる人気教師の秘密を握り「崖っぷちの取引」を持ちかける… https://t.co/4Gr9CoKcyb pic.twitter.com/whpaMGk0jz
— 半ねり (@hanbun_neri) September 14, 2025
43. ねじまき鳥クロニクル(村上春樹)
ねじまき鳥クロニクル
村上春樹多分20年ぶりくらいに再読。少し解説を調べてみようと思う。ワタヤノボルが象徴する巨大な悪のような存在と、それに抵抗する平凡な個人…一体何を食べればこんな構成を思いつくのか。そこは感心するがずっと手元に置いておこうとは正直思わない。 https://t.co/vuAy77ehlD pic.twitter.com/mZIr1Jt0QN
— 半ねり (@hanbun_neri) September 28, 2025
44. 1973年のピンボール(村上春樹)
1973年のピンボール
村上春樹ある人が村上春樹の最高傑作といっていたので読んでみたがやはり人の勧めで本を選んではいけない。双子、鼠、配電盤、ピンボール…理解しようという気になれず。「そしてこう思った。もう何も欲しがるまいってね」、「本当にそう思うんなら、靴箱の中で生きればいいわ」 https://t.co/MFNy3hB276 pic.twitter.com/PJz7uXZNSa
— 半ねり (@hanbun_neri) October 5, 2025
45. 陰陽師 醍醐の巻(夢枕獏)
陰陽師 醍醐の巻
夢枕獏コインランドリーに置いてあり行くたびに少しずつ読み進め今日読了。一時期ブームになった安倍晴明ってこれが原作?短編で読み易い。個人的には月を運ぶ老人の話が好きかも。独特の厨二病っぽい表現も好き。まぁ続きを読もうとは思はないけど。 https://t.co/itaMQJcBZf pic.twitter.com/zM0PObWZzP
— 半ねり (@hanbun_neri) October 13, 2025
46. 土 地球最後のナゾ(藤井一至)
土 地球最後のナゾ
藤井一至近所の公園を散歩していたり、盆栽を育てたりしていると、土ってなに?といつ素朴な疑問を感じるときがあり購入。結論から言うとよく分からないが、気になった蘊蓄をメモしておく。 https://t.co/j5mOVq4z7O pic.twitter.com/9UhSVhb4KJ
— 半ねり (@hanbun_neri) October 13, 2025
47. ためらいの倫理学(内田樹)
「最近の内田樹はアレたが、初期は違った」という意見をネットで見て買ってみた。前職の同僚に内田樹のファンがいてこれまでも何冊か読んできて最初は「嫌いだが無視はできない」という感じだったが今は「無視でよい」である。
前半の政治関係のエッセイは面白く読んだが、中盤以降のフェミニズム、哲学関係の論評は難しくてよく分からなかった。ちゃんと読もうという気にもならなかった。私の中にそういう問題意識が醸成されていないのだろう。いつか良さが分かる日が来るだろうか?
ためらいの倫理学
内田樹 https://t.co/GQtfYd9PEf pic.twitter.com/my9B934LUK— 半ねり (@hanbun_neri) October 18, 2025
48. 路草・朽花(川崎長太郎)
路草・朽花
川崎長太郎つげ義春が川崎長太郎の惨めで孤独で無様な生き様とその作品の寒々しい味わいが心に焼き付いているというので読んでみたが、正直苦痛だった。理由は思ったより「詰んでいない」ように思われるからだろう。路草にしても主人公は29歳、相手は20歳である。確かに金はないし https://t.co/kBf9f6719X pic.twitter.com/1A9nuEio8j
— 半ねり (@hanbun_neri) October 26, 2025
49. 人は2000連休を与えられるとどうなるのか?(上田啓太)
人は2000連休を与えられるとどうなるのか?
上田啓太最近無職が気になっており購入したが、ちょっと違った。暇で色々考えるようになるのはわかったが、収入はどうなるのか?友人や親との関係は?将来の不安は?といった実務的な悩みは皆無。よく言えば哲学的なのかも知れないが、それは求めてない https://t.co/naME6bIFNW pic.twitter.com/50mduE5xMX
— 半ねり (@hanbun_neri) October 27, 2025
50. 岬(中上健次)
岬
中上健次閉鎖された人間関係の中の逃れ難い血のしがらみ。血と暴力、差別、陰惨な性、精神疾患…単純に「出ていけば?」という気がするが、主人公は逃げようとすらしない。むしろ実の妹と姦淫することで血の沼に沈み錆びついて行こうとしているが、それはなぜなのか? https://t.co/LzHJOyWs7l pic.twitter.com/QFr0MOuRPZ
— 半ねり (@hanbun_neri) November 2, 2025
51. 枯木灘(中上健次)
枯木灘
中上健次読んだというより流した。中上健次はいつか読もうと思っていて、気分的に暗澹たる小説を読みたかったこともあり購入したがダメだった。血、差別、自殺、放火、暴力、近親姦、殺人…全ての煮えたぎる紀州枯木灘。いつか良さの分かる日が来るだろうか。 https://t.co/iEqNIIZUEm pic.twitter.com/14bU3y7LMQ
— 半ねり (@hanbun_neri) November 3, 2025
52. ししりばの家(澤村伊智)
ししりばの家
澤村伊智読書のオプチャでおすすめしている人がいて購入。三津田信三が解説で、「ししりばって何?と思わせた時点で作者の勝ち」と言っているが、確かにそうかも。ホラーな近畿地方…、ミステリーなら9月が永遠に…の方がいいが、シリーズものらしくエンタメとしてはまあこんなものか https://t.co/8XhCDyP0q5 pic.twitter.com/A9IeZAjHt8
— 半ねり (@hanbun_neri) November 8, 2025
53. 午後の曳航(三島由紀夫)
午後の曳航
三島由紀夫男・女・死・海と父親・母親・生・陸の対立構造。夢という名の神の殉教者としての一生に憧れながら、この航海士は「孤独な澄んだ喇叭」に祝福されなかった。それを諦められないままず、ずるずると身を落とし、陸に上がる決意をする。 https://t.co/ZtVmK9sq42 pic.twitter.com/DWGuKXai7t
— 半ねり (@hanbun_neri) November 9, 2025
54. パーティーが終わって、中年が始まる(pha)
パーティーが終わって、中年が始まる
pha「ここではないどこか」で「何者か」になれる自分を夢想しながら日々を無為に過ごし、「一生このまま」という現実をようやく認識し始める40歳。しかし心の何処かでまだ「何か」を期待する自分の中の「若さの欠片」。 https://t.co/VBX4TLtflw pic.twitter.com/6UVf8FTJmn
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55. こころの処方箋(河合隼雄)
こころの処方箋
河合隼雄メンタルしんどいので読んでみたが、「ですよね」という感じ。大きな新しい発見がある訳でもなく、もやもやしていた思いが言語化される訳でもない。解説で筆者自身が書いているように、良くも悪くも常識的な内容に思えた。 https://t.co/OmYtGK9HGd pic.twitter.com/oax8DaqyiH
— 半ねり (@hanbun_neri) November 22, 2025
56. 青の時代(三島由紀夫)
青の時代
三島由紀夫酒井順子が『金閣寺の燃やし方』で『仮面の告白』を童貞小説と断じているが、『青の時代』もある意味そうだと思う。なぜ東大法学部の秀才が高利貸しでカネを稼いだかと言えば、対象を征服し軽蔑するためであり、その対象とは野上耀子である。 https://t.co/MkZ9AXBbxg pic.twitter.com/yrL9wVaNht
— 半ねり (@hanbun_neri) November 30, 2025
57. 凪の人 山野井妙子(柏澄子)
凪の人 山野井妙子
柏澄子山野井泰史さんの本は結構読んだが妙子さんの本は初めて。始めは登攀記録ように淡々としているが、マカルー、チョ・オユーそしてギャチュンカンと、段々と緊張感のある山岳ドキュメンタリーになってくる。しかし何故か胸が熱くなるようなことがなかった。 https://t.co/wAqVRe44QJ pic.twitter.com/nxcmGX5Itp
— 半ねり (@hanbun_neri) December 6, 2025
58. 金閣炎上(水上勉)
金閣炎上
水上勉なぜ林養賢は金閣寺を燃やしたのか?というシンプルな問いに安易な回答は示されない。それは複合的で故郷成生の赤貧の生活から住職磁海の徒弟には極端に節約した生活を強いながら自身は毎晩酒肴を傾ける態度への反発があり、自身の金閣寺住職という出世を事あるごとに口うるさく https://t.co/hqT7TRHpaR pic.twitter.com/5ZXaYPJnrP
— 半ねり (@hanbun_neri) December 14, 2025
59. 完全自殺マニュアル(鶴見済)
完全自◯マニュアル
鶴見済あとがきにあるように「いざとなったら◯んじゃえばいいという選択肢を作って、ちょっと生きやすくしよう」という本。その意味で◯に方の本だが、生きるための本でもある。普段は使わないがその気になればいつでも抜ける日本刀のように人生にも出口戦略を。 https://t.co/IUSAyVtb4I pic.twitter.com/i3t5tGZ1uM
— 半ねり (@hanbun_neri) December 20, 2025
60. AI時代の最善手(一力遼)
AI時代の最前手
一力遼技術書ではなく子供時代、AIとの付き合い方、勝つための習慣やメントレ、囲碁界への提言など幅広い。人柄が滲み出ているが、それだけに書籍で公然と意識改革の必要生を訴えるのは相当な危機感の現れか。とにかく国際棋戦で結果を出して欲しい。それは一力さんにしかできない。 https://t.co/9vqZ0Mply2 pic.twitter.com/W66BiaF8Hh
— 半ねり (@hanbun_neri) December 27, 2025

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