読んだ本はストックメディアにまとめておきたい(最近読んだ本まとめ)

読書

以前は読んだ本の感想をほぼ全てブログに書いてきたが、最近ご無沙汰である。単純に書くのが手間だからで、場合によっては読むのよりも時間がかかっていたが、その代わりに気になったページを写真に撮ってXにアップしていたりした。ただ、やはりフローメディアなので流れてしまい記憶・記録に残らない。簡単だが残しておくことにする。

大本営参謀の情報戦記

  • 軍の情報戦記と言われると、諜報や暗号の解読のような内容を想像するが軍内部の話が多い。自身が参謀本部に赴任してからの情報の位置づけや収集、識別方法といった体制整備、アメリカ軍の戦略の研究、その現場への普及などだ。
  • 内容は、べき論主体ではなく固有名詞の多い体験記で、机上の論理を研究する中央のエリート参謀が現場で解像度を高め、それを論理に落として現場に普及させるまでの過程が会社員あるあるで面白い。誤報で有名な台湾沖航空戦では、大本営は過大な戦果を報告するが、著者は現場でヒアリングし、その戦果が眉唾であることをフィリピンに説明し、レイテ沖海戦ではアメリカ海軍の戦力が十分保持されていることを伝える。

 

漂流教室

最近、新しい漫画を読んでいない。過去読んだ名作を繰り返してしまうので、よくないということで、読んだことない漫画を。小さい頃読めば怖ー!となるのかも知れないが、正直大人が読むと退屈だった。将来の不安を想起させる1巻の1コマ目がピーク。

https://x.com/hanbun_neri/status/1713090055554879978?s=20

 

 

山を渡る

登山を始めて2年弱。山漫画もちょいちょい手を出したが、大学の山岳部の様子や昔の装備、メンテナンス、ロッククライミングの技術など、知らない世界を知られるのがいい。長期縦走の北アルプス編がなかなか始まらない(6巻がなかなか出ない)ので売ってしまったが、その直後に6巻発売という…ちょっと気になる。

 

イチバンやさしい簿記入門

大学の頃に簿記2級を取ったが(難関資格というものではないが)私にとっては難しかった。実家のパソコンで合格したのを確認した時は嬉しかったのを覚えている。単に地頭の問題もあろうが商業の実態を知らなさ過ぎたというのも一因だろう。自分が何をしているかわからなかったのだ。

仕事では使わないので、綺麗さっぱり忘れていたが、転職して必要に駆られて読むことに。資産の増加と費用の増加が同じ左側に来る。入門なので分かりやすいと思うが、やはりある程度事業に触れてから勉強するが個人的にはおすすめ。在学中に公認会計士試験とかに合格しちゃう人なんかは別格。

 

虚無レシピ

最近、港区女子にたかられたツイートが炎上したリュウジお兄さん。これでいいんだ!と気付かせてくれる意味で雑飯のニーズはあると思うけど、本当に虚無な人はそもそも家で料理なんかしない。外食かコンビニ弁当かカップ麺。その意味で、料理が楽しめる人向け。食べてくれる人がいれば違ってくるのだろうか?

 

ぶっちゃけ会計のことが全く分かりません

これも仕事の関係。上記の簿記より概念的には上位の本。財務会計・管理会計・ファイナンスなど、なんとなく知っている単語の違いを、思想の違いから説明してくれてありがたい。特に、管理会計は何となく企業内部で使用されるイメージがあったが、そこからM&Aでの企業価値の算定などに応用されるというのは知らなかった。すでに忘れかけてるけど、ざっくり理解するのに割とよかった記憶。

 

山野井泰史 全記録

素晴らしい本。私が他の登山家ではなく山野井さんに惹かれる理由がわかった。それは彼が、自分の登りたい山を登っているからだ。これは当たり前のように見えてそうではない。登山家にも色々あり、人類が未踏のルートを目指したり、多くは何らかの経済的・社会的な評価を求めて登山する。

それは全く否定されることではないが、山野井さんはそうではない。切り立った巨大な断崖を直登する美しいルートを描きたい、その一心なのだ。この価値観に共感する。そして、この人の生き方に羨望し嫉妬する自分を認めないわけにはいかない。

 

いまさら聞けないWeb3、NFT、メタバース

初心者向け。分かりやすさを重視しつつも、例えばNFTのマケプレのロイヤリティが、NFT自体の特性ではなくマケプレの仕様なのだという点にも言及するなどポイントを押さえて正確性も確保している。ただ良くも悪くも初心者向け。

 

ナニワ金融道

高校の頃に受験そっちのけで読み耽り、金融に行こうと決意した(行かなかったが)。テクノロジーは古いが、描かれる人間は全く古くない。むしろ転職して経済的に不安定な現在の私の状況では、ここで描かれる人間性の本質が、改めて認識させられる。青木雄二は共産主義者だが、最後は欲望を駆動源とする資本主義を肯定しているように思える。魅力を伝える言葉を持たないが、名作。それは間違いない。

 

物語思考

やりたいことが見つからなくて悩む人のキャリア設計術。昭和的な大企業では半自動的にやりがいが与えられてきた。経済成長が止まってからは、村上龍の13歳のハローワークのように好きを仕事にすることがアンチテーゼとして示された。それは大きな共感を呼んだが自分探しという迷路のスタートだった。そして、もはややりたい事がなければ夢中になれず付加価値を創造できず、豊かになれない現在、それを見つけることは急務である。どうすればいいのか?この本は、なりたい自分という状態から逆算するように提案する。一つの方法かもしれない。

 

 

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