一時期はビジネス書を結構読んでいたが、何というか暇だったのだと思う。転職して慣れない仕事に忙殺されると、休日はアホのように食う寝るエンタメに費やしていた。その意味で、久々のビジネス書は、少し仕事に慣れてきたことを意味しているのかもしれない。
昨今話題のWeb3.0について、最も代表的な「ユースケースがない」ではないだろうか?いわゆる、Web3.0のアプリやサービスを誰も使っていないの だ。せいぜいNFTくらいで、XX to earnのブロックチェーンゲーム、DeFiなどは、完全にマニアのおもちゃである。
本書は既存金融出身の著者から見たWeb3.0なわけだが、上記の疑問に正面から答えているとは思えなかった(そういう趣旨の本ではないのかも知れないが)。現在当たり前に受け入れている既存金融の仕組み、問題とすら認識しないそれは実は結構な無駄が潜んでいる。その解決策としてWeb3.0が期待されることは分かるが、少なくとも「期待が先行している」という指摘に対する十分な答えにはなっていないだろう。
(特にDAOについては、Web3の本質、としながらも、全くインパクトを理解できなかった。一時期騒がれた民主主義による意思決定の機能不全は、民主主義という国家の中に企業という独裁を作り出す形で、民主制と企業の成長とを両立した。プロジェクトの運営をDAOによる投票で決める、それでうまく行くとは思えない。個人の業務範囲を完全に区切ることも必要だろう。無理では?)
ただ、ユースケースは、それこそイノベーターがこれからトライ&エラーを繰り返して、そのうちのごく一部がイノベーションとして結実するかも知れない。だから、「ユースケースがない」という批判は、ある意味的外れかも知れない。それが確立した頃には、「甘き勝利の果実」は誰か別の人のものだろうから。
それとは別に、初歩的な知識はまとめられていてよかった。単語は聞いたことがあるが、よく知らない。そういう知識の再構築。
- LooksRareは、OpenSeaから利用者を引き抜くためにLOOKSをエアドロするバンパイア攻撃。
- コインゲッコー https://www.coingecko.com/ja
- 広告を非表示にできるBraveというブラウザ。広告を受け入れるとBATを入手。
- 暗号資産とステーブルコインとは、資産性と決済性とで異なる。
- イーサリアムキラーの種類と特徴(カルダノ、ソラナ、ポルカドット、アバランチ)
- シャーディングのイメージ
- アービトラム、オプティミズム、スタークイーエックスは、イーサリアムのLayer2
- エンジニア以外では、分析と戦略できる人材は重要。トップは視座の高さ。
- リコンサイルという取引所と金融機関との照合作業は、ある意味分散的なコンセンサスアルゴリズム。
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