みなさん、こんにちは。今日は『グッバイ・マミー 母・野村沙知代の真実』について書いていきたいと思います。
著者はケニー野村さん。野村沙知代さんとアメリカ人のお父さんとの間に生まれた方で、野球の野村克也監督にとっては義理の息子にあたります。この本は、そんなケニーさんが「息子の目線」で母・野村沙知代さんを描いた一冊です。
この本を読もうと思ったきっかけは、細木数子さんを題材にしたドラマがNetflixで始まる、という話題をXで見かけたことでした。その流れで「細木数子さんと野村沙知代さんをメンターにしている」という投稿を見かけ、そこでこの本が紹介されていたんですね。気になって読んでみたところ……読後の感想はかなり複雑でした。
昔読んだこれ、かなり衝撃だったのでみんなにも読んでほしい。
わたしはこの本を読んで、「使えるものはなんでも使って成り上がる」の意味を知った。
人生何でもアリだと思えたし、少なからず今の自分の人格を作っているように思う。https://t.co/nk7hhNsrdU
— 尼 (@jakuchou_com) January 20, 2026
正直に言うと、「現実でこの人とは絶対に関わりたくない」と思う一方で、なぜか「もっと野村沙知代という人を知りたい」と強く感じてしまったんです。
少し印象的なエピソードを紹介します。
家に来ていたお手伝いさんを、ヒステリックに、しかも口汚く罵るのは日常茶飯事。理由は「いちごが2粒足りない」といった、本当に些細なことが多かったそうです。ケニーさんが「それ、昨夜自分が食べたんだよ」とフォローしても、「かばうな!」と、今度は怒りの矛先がこちらに向くこともあったとか。
また、上流階級や著名人へのコンプレックスも相当強かったようで、特に長嶋茂雄監督へのライバル心は凄まじかったそうです。新聞に載った長嶋監督の顔写真にタバコを押し付け、穴だらけで読めなくなっていた、というエピソードにはさすがに驚きました。
そのほかにも、料金の未払いは当たり前。ハワイのホテルに泊まれば、タオルやバスローブをトランクいっぱいに詰めて持ち帰る。宝石店では、店員が目を離した隙に万引きをし、それを息子にも強要する……。まさに「びっくりエピソード」のオンパレードです。
極めつけは、中学生を対象にした野球教室での話。試合に出られるかどうか、いい高校への進学枠を握っている立場を利用し、父兄に“お布施”をさせていたそうです。嫌気がさして教室を辞めた子どもがいると、その子が進学した高校に裏から手を回し、練習に参加させないなどの嫌がらせをしていた、という記述もありました。
こうして読んでいくと、法律や道徳、社会的な規範といったものをことごとく無視し、ただただ自分の欲望のために生きている人、という印象を受けます。普通なら嫌悪感しか湧かないはずなのに、なぜか「ここまで自由に生きられるのはすごい」と、羨ましく感じてしまったのも事実です。
しかし、そこまで自由に振る舞いながら、どう考えても幸せそうには見えない。
ケニーさん自身は、素晴らしい奥さんと出会い、今は幸せに暮らしているそうです。この奥さんも、かつて野村沙知代さんからひどい嫌がらせを受けた当人なのですが、それでも「ケニーを生んでくれてありがとう」と言える人。野村沙知代さんの人生に、こういう存在がいたかというと……少なくとも本書を読む限り、そうは感じられませんでした。
本の帯には「マミー、あんたは本当に可哀そうな人だよ」という言葉があります。
虚栄と憎しみの業火の中で、ブランド品と宝飾品という鎧を身にまとい、ずっと戦い続けている。
でもその鎧の内側では、小さな女の子が泣いている——そんな光景が、自然と目に浮かびました。……まあ、こんなことを本人に言ったら、張り倒されそうですけどね。
いずれにしても、決して道徳的に褒められる人物ではありませんし、現実にいたら「絶対に関わりたくない人」なのは間違いありません。それでもなお、「もっと野村沙知代という人を知りたい」と思わせる強烈さが、この本にはありました。もしかしたら、関連書籍も読んでしまうかもしれません。
「他人の目に囚われず、もっと自由に激しく生きたい」そう思っている方におすすめです。
本日は以上です。また次の読書でお会いしましょう。

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