GW、残雪期の尾瀬へ(燧ヶ岳・至仏山)

登山

GW、滑り込みで尾瀬に行ってきたのでメモ。

  1. 2024年 赤岳・阿弥陀(赤岳展望荘泊)
  2. 2023年 鳳凰三山(夜叉神峠から青木鉱泉)
  3. 2022年 雲取山(三峰神社から奥多摩縦走)

小至仏山・至仏山・燧ヶ岳(柴安嵓) / すだちさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

 

準備

蝶ヶ岳、奥秩父などで迷っていたが、前々から行きたかった燧ヶ岳へ。尾瀬には2024年の秋に行ったが、その時は時間の関係で燧ヶ岳は断念し至仏山のみだった。当初はYamapに多く山行記録が投稿されていた福島側の尾瀬御池からピストンを考えていたが、車のない私には少々アクセスが悪い(レンタカーもあるが高くつく)。また、どうせなら一泊したかったので鳩待峠ルートへ計画変更。5/2(土)の当日に尾瀬戸倉の民宿と檜枝岐小屋に電話して滑り込みで宿を確保。結局下記の工程になった。

電車で沼田駅 → 路線バスで尾瀬戸倉 → 尾瀬戸倉の民宿で前泊 → 5/3(日)に鳩待峠 → 至仏山 → 見晴の檜枝岐小屋で一泊 → 5/4(月)に燧ヶ岳往復 → 鳩待峠 → 尾瀬戸倉から路線バスで沼田駅へ。

尾瀬戸倉の民宿

GWの当日なので当然のように宿泊施設は予約で一杯。毎度、計画性の無さを悔いながら必死でwebで検索しながら電話をかけていると6か所目の「尾瀬の宿いさ」だけ空いていた。ありがたく滑り込む。尾瀬戸倉には民宿が複数あり意外に便利。外から見ると営業しているのかよく分からない民宿もあるが、ちゃんとやっている。当日だったので食事はないが温泉でゆっくりさせてもらう。夜半、雨が降ってきて不安になるが、雨の尾瀬も乙だろうと言い聞かせる。

尾瀬の宿いさ。Youtubeチャンネルもある。

残雪の至仏山

尾瀬戸倉5:30始発のバスに乗り込み鳩待峠へ。バスは一応時刻表があるが、このシーズンは人数が揃い次第随時出ておりほとんど待たずに乗れる。鳩待峠のターミナルは除雪されているが、一歩山に入るとすぐ雪。みんなと一緒にアイゼンを装着し6:20頃出発。

噂には聞いていたが完全に雪山。小至仏山のトラバースなどは、滑落するとずっと下まで滑ってしまいそうで、お守りとして持ってきたピッケルに感謝する。天気は生憎の曇りで尾瀬ヶ原、燧ヶ岳などの眺望は望めなかった。

小至仏山のトラバース。ちょっと怖い。

雪原の尾瀬ヶ原

夏季には登り専用の山道を下り山の鼻から尾瀬ヶ原へ。秋に来たときは湿原と木道だった尾瀬ヶ原が完全に雪原になっていて驚く。基本トレースを辿るが、場所によっては所々雪に穴が空いており、踏み抜かないように注意しながら進む。始めはテンションが上がったが、燧ヶ岳の眺望もなく2時間歩き続けると流石に飽きてくる。途中小雨もぱらついたが12:50頃見晴着。

振り返っても至仏山は雲の中

檜枝岐小屋

相部屋だが6人くらい寝られる部屋に2人だけだったので広々使えた。同室のおじさんに明日燧ヶ岳を往復して鳩待峠に戻る予定だと話すと、結構時間的に厳しいのでは?との指摘を受ける。改めて確認すると確かに厳しい。鳩待峠の最終バスが16:30。残雪期なので夏期より余分に時間がかかるかも知れない。慌てて福島側に降るルート、大清水に降りるルート、燧ヶ岳にもう登らない選択肢などを検討する。

夕食は東京・前橋・姫路の方と同席で山談義。こういうのはテント泊にはない楽しみ。姫路の方は明日、私と同じ燧ヶ岳往復で鳩待峠に戻るといい、私も当初の予定通り登ることにする。

今回の工程を通して仕事のことはほとんど考えなかった。2年前の雲取山では仕事のことばかり考えてしまい、そこから逃避するような山行だったことを覚えている。それはいいことだが、だからと言って「問題」が解決したわけではない。「男やもめにウジがわき、女やもめに花が咲く」というが、このままではウジが沸いてしまう。

食事後風呂。少し熱いくらいで個人的な好み。ひげくまワインを片手に小説を読み20:00頃就寝。

檜枝岐小屋。営業していたのはここと燧小屋のみ。

燧ヶ岳

4:30起床・5:00発。朝食が食べたかったが仕方がない。白樺・タケカンバの林を抜けるとコメツガなどの針葉樹の樹林帯を結構登る。森林限界を超えた後、結構急な登りがあり、初めてピッケルのピック部分を使って登る。怖いが楽しい。途中、ルートが分からなくなったが、夏道が出ており頂上まで。天気は良く昨日は見られなかった尾瀬ヶ原、至仏山、尾瀬沼などが綺麗に見える。

燧ヶ岳は、柴安嵓(しばやすぐら)と俎嵓(まないたぐら)という双耳峰だが、柴安嵓から俎嵓にいくルートは切れ落ちていて斜面が見えない。せっかく来たのだから俎嵓にも行きたい。一方、時間はあまりない、寒い、風が強い、怖いで悩んだが結局行かないことにした。帰ってきてからadoさんのYoutubeを見ると楽しそうにシリセードしており、やはり行っておけばよかったと後悔する。いつかリベンジしたい。

燧ヶ岳の登り。初めてピックを使って登った。

尾瀬ヶ原越しの至仏山。左に武尊山も。

鳩待峠へ

7時間くらい見ていた燧ヶ岳往復は5時間くらいで見晴に戻ってくる。時間はやや余裕があり、快晴の尾瀬ヶ原から至仏山が綺麗に見える。尾瀬ヶ原からは何度も燧ヶ岳を振り返って写真を撮った(おかげで何枚も似たような写真があり整理が大変)。快晴はいいのだが照り返しが強く、顔がかなり日焼けしてしまった。その日1日ヒリヒリし、これを書いている5/6(火)もまだ違和感がある。なぜか目蓋が重く開きにくい。整形する人の気持ちが少し分かった。

鳩待峠からは来た時と同じく路線バスで沼田駅に戻り、鈍行で高崎から東京に戻った。関越交通は新宿まで高速バスを出しているが、去年の秋の尾瀬で大渋滞に巻き込まれもう使いたくなかった。本当は上毛高原駅まで行って新幹線に乗るのが早いがケチった。

残雪の至仏山。雪の照り返しが眩しい。

今年は厳冬期は山に登らず、登山自体が半年ぶりだった。飽きたわけではないが、なんとなくめんどくさいなと感じることが多かったが、今回の尾瀬で楽しさを再確認。眠っていた冬靴、アイゼン、ピッケルなどの雪山装備も使えてホッとした。趣味としての登山はまだ続けると思う。

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