何度もあった3連休を無為に過ごしてきたので、冬になる前に尾瀬に行ってきた。
行程なんかはYamap参照。
準備
といっても、まともに準備したわけではなく、10/11(金)に関越交通に電話し、バスタ新宿から大清水、戸倉からバスタ新宿までの往復のチケットを無理やり確保した。最後の1席だった。本当は金曜の深夜バスで入りたかったが、それは座席がなかった。天気予報も晴天で人気だったので仕方がない。取れただけでもラッキー。ありがとう関越交通。
大清水から尾瀬沼、見晴へ
大清水から尾瀬沼は結構登る。汗が滴った。尾瀬沼が見えたときの「ここで暮らしたい」感。尾瀬沼南岸の周遊コースは樹林帯で、景色がいいという訳ではないが、沼尻まで来ると開けて尾瀬感が出てくる。その後、再び樹林帯を通って見晴らし地区へ。
昔、イタリアのコモ湖というスイスとの国境に近い観光地に行ったことがある。急峻な岩場に中世っぽい石造りの街並みが残り、船や水上飛行機が行き交う様子は絵葉書そのままの美しさだった。日本はヨーロッパや中国(見晴にたくさん宿泊していた)の魅力に勝てるだろうか?などと、くだらないことを考えたりする。中禅寺湖の湖畔には、イタリア大使館の避暑地があるが、尾瀬も似たような候補になると思う。(単なる天然記念物ではなく)特別天然記念物で、しかも特別保護区なので、開発は簡単ではなかろうが。
見晴地区
いくつもの山小屋が集まる尾瀬の東の中心地。西には山ノ鼻があるが、そこよりも大きそうで、尾瀬全体の中心は見晴といってよさそう。他の山域の山小屋と異なり、水が豊富なので風呂にも入れる。日帰り入浴も複数の山小屋がやっているのがありがたい。今回はキャンプだったが、次は小屋泊してみたい(人気で予約が大変だが)。ここで、山小屋経営したいと思う人は、私だけではないだろう。
自然観察イベント
ボランティアさんによる30分くらい自然観察イベントに参加させてもらう。温暖化の影響で冷え込みが遅れていること、沼の底に泥炭が溜まっていること、見晴らし地区に近いほど植物の背が高くなる理由やミズゴケの役割り、白樺とダケカンバの見分け方などを教わる。面白かった。誰でも参加でき、予約も不要。無料。こういった気軽な教育的イベント嬉しい。
おかげでテント場戦争に出遅れ、狭い隙間に滑り込ませてもらったが、危うく張れないところだった。夜は寒いかと思ったが、R値4.5のダウン入りエアマットとダウンハガー800 #2のシュラフ、ユニクロのフリースで快適。20:30頃に寝て、23:55頃に一度起きたが、4:30に自然に目が覚めるまでほぼ熟睡だった。
低温過湿の環境では枯死した植物は分解されずに貯まる。それが泥炭だが、ズブズブの泥のようなものを想像していたが固く締まっているらしい。8,000年かけて4、5mってのも意外に薄い印象。https://t.co/zxFs5sUrEh
— 半ねり (@hanbun_neri) October 13, 2024
ミズゴケは自重の19倍の保水能力があるらしい。だから湿地が一年中湿っている。今回実際触ってみたがスポンジように水を含んでいるのがよくわかった。
さらにミズゴケ酸という物質を出して他の植物が成長しにくい環境を作っている。エコシステム感 is ある。https://t.co/14CRon4EmP
— 半ねり (@hanbun_neri) October 13, 2024
尾瀬ヶ原・至仏山
小さいころ、親に連れられて尾瀬に来たことがある。おそらく鳩待峠からの往復だったのだろう。見晴らし地区まで行く予定だったのかもしれないが、暑くて尾瀬ヶ原の途中で引き返した記憶がある。水筒に口を付けてガブガブ飲んでいた記憶もある。母が亡くなり、実家の写真を整理していると、そのときの写真が出てきた(背景が、至仏山なのか燧ケ岳なのか判別できない。)。
今回は晩秋ということもあり、寒いくらいだった。霧の尾瀬ヶ原は宿泊した人の特権。川にも生物の気配がなく寒々しいが、歩き切ってしまうのがもったいない雰囲気。
至仏山は穏やかな山容とは裏腹に結構な急登。蛇紋岩という少し珍しい岩なのだそうで滑る。天気がよく景色も良かったが、人が多すぎる。後ろから常に早くいけと急かされているようで、落ち着かなかった。頂上も混雑して落ち着けない。360°の展望があるだけにゆっくりして特徴的な山を同定したかったが惜しい。
鳩待峠
なにやら大規模な工事中だった。バスタ新宿からの直通バスは、大清水ではなく鳩待峠にしてはどうだろうか。9割はこちらにくるのだろうから。なぜそうしないのか謎。鳩待峠⇔戸倉のシャトルバスを運行するバス会社との競合だろうか?ちなみに鳩待峠・戸倉は、1,300円。時刻表はあるが、この日は人が多く次々とバスが来て随時運航していた。
国道120号・関越自動車道
尾瀬のある片品村から沼田インターまでの国道120号が激混み。休日夕方の幹線道路は混むものだが、戸倉の駐車場には埼玉や東京ナンバーの車も多く、尾瀬マイカーの民も渋滞発生の一因だったと思う。ようやく関越道に入ってからも度々渋滞に巻き込まれ、到着は3時間半も遅れた。運転手さんもお疲れ様である。
家に着いたのは23:00頃だったか。翌日(これを書いている今日)が休みというのがいい。次は燧ケ岳に行きたい。
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